妊娠しやすさのグラフ問題と女性の社会進出の矛盾

文部科学省は高校生の保健教育の副教材として「妊娠のしやすさと年齢の関係や不妊に関する内容」を作成しました。ちなみに、こうした内容は初めてのことのようです。
こうした情報については「卵子老化の衝撃。35歳不妊治療で子供が埋める割合は16.8%」などでも書きましたが、年をとってから知らなかったというわけにはいかない話なので、大切な啓もう活動の一つだと思います。

ところが、このグラフには一部不適切な項目があるとして問題になりました。

ただ、問題はグラフに間違いがあるといったものではなく、女性が男性と同じように働くようになった今、そんな生き方を半ば否定するような生理学的なデータなのだと思います。

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22歳をピークに妊娠しやすさが低下する

教材にはグラフ付きでこのような内容が書かれていました。
問題になったのはこの「グラフの信ぴょう性」でした。

ネットで話題になったこともあり、元の論文などが精査されグラフの形がおかしいことや、元論文では自然妊娠の割合なのに、さも妊娠する力の用に書くのはどうなのか?といった批判があつまり、結果的に副教材は作り直しがされることになりました。

ただ、教材に不適切な部分はあったかと思いますが、「年齢をとれば妊娠しにくくなるということは事実」です。これについては「妊娠する確率ってどのくらい?」でもまとめています。

22歳がピークではありませんが、徐々に低下をして35歳をすぎてくるとどうしても妊娠できる確率は低くなってきます。

 

女性の人生の歩み方。矛盾する社会と女性の身体

高校生に対して22歳が妊娠できるピークと言えば、多くの女性高校生は「じゃあ、女は大学にも行かずに結婚しろってこと?」という感想を持つのが自然かと思います。

Twitterなどではそんなコメントも目立ちました。

実際のところ、女性の大学進学率は45%程度と平成に入る前からは2倍程度に上昇しております。さらに言えば、学歴別に見ると学歴の高い女性ほど、生涯未婚率が高くなっています

また、第1子の出産年齢を見ても高卒の女性と大卒の女性をみれば当たり前と思うかもしれませんが、大卒女性の方が高齢になります。第14回出生動向基本調査によると妻の学歴が高校卒の平均出産年齢は26.1歳、一方の大卒女性の場合は29.5歳となっています。

 

大学をでて仕事をすると25歳とか30歳とかは当たり前にやってきます。そして、いざ結婚・出産となっても、今度は妊娠できない(しにくい)ということで苦労をすることになるのです。

 

女性に求められる社会進出で子供が産めなくなる?

女性の社会進出が謳われ、結婚しても共働きが当たり前になっています。

そうした中で、女性は早く子供を生まないと手遅れになるぞ!といった情報だけを一方的に伝えるのは高校生のキャリア計画に矛盾をもたらすことになりかねません。

仕事と出産ということに関してはデータ的に見ても両立は難しいということがわかります。女性の大学進学、共働き化といったように昭和の時代とくらべていまは全く違った社会構造になっています。

しかしながら、人間としての生理的な部分はそんな簡単に変わるものではありません。
卵子の冷凍保存や不妊治療の技術向上といったテクノロジーがそれを解決してくれるかもしれません。ただし、現時点ではそれをカバーできるような状況ではありません。

 

こんな社会に誰がした?と言いたくなります。ただ、そんな社会で私たちは暮らしているわけで、どうしようもない中で生きていく必要があるわけです。

処方箋としては、学生結婚しても大丈夫なような制度の構築、いつ子供が生まれてもサポートされるような社会制度なのだと思います。

 

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